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高気密・高断熱住宅とは?快適で省エネな住まいを実現する家づくり完全ガイド

明るいソファのあるリビング

近年、家づくりで重視されている住宅性能。なかでも、高気密・高断熱住宅に関心を持つ方が増えています。しかし、「どんなメリットがあるか」「何を基準に選べばいいのか」と迷う方も多いのではないでしょうか。今回は、高気密・高断熱住宅の基本からメリット、性能の見極め方までを分かりやすく解説します。

 

高気密・高断熱住宅とは?いま注目される理由

住宅性能の中でも、快適性や省エネ性を左右する重要な要素が「気密性」と「断熱性」です。高気密・高断熱住宅は、これからの家づくりで重視される考え方として広がりつつあります。

 

高気密・高断熱の定義と基本的な仕組み

高断熱住宅とは、壁・床・天井・窓などからの熱の出入りを抑え、外気温の影響を受けにくい住まいです。一方、高気密住宅は建物のすき間を極力減らし、空気の出入りを防ぐ気密性能を備えた住まいのことです。これらが両立することで室内の温度は外気に左右されにくくなり、冷暖房効率が向上します。その結果、少ない冷暖房でも快適に過ごしやすい住まいに近づきます。

 

なぜ今「住宅性能」が重視されるのか?

その背景には、大きく3つの要因があります。

  • 2025年の省エネ基準適合義務化
  • 光熱費の高騰
  • 健康意識の高まり(ヒートショック対策)

さらに近年、暮らしの質そのものを重視する価値観が広がっており、高性能住宅への関心が高まっています。国土交通省の資料によると、ZEH水準(断熱等級5以上)の戸建住宅の割合は、令和4年度の約49%から令和5年度には約86%へと大きく増加しています(建設住宅性能評価を受けた新築戸建住宅が対象)。

 

ストリップ階段とテレビボードを備えたリビング。ウッドデッキへ続く大開口の窓が開放感を生む空間

 

高気密・高断熱住宅の5つのメリット

住宅性能を高めることで、さまざまなメリットが得られます。

 

① 冷暖房効率が向上し、光熱費を節約できる

断熱性能が高い住宅は外気の影響を受けにくく、室温を一定に保ちやすいため、空調効率が向上します。エアコンの無駄な稼働を抑えられ、光熱費の節約につながります。一般に、断熱等級4と等級6を比較すると、等級6では一次エネルギー消費量を3割程度削減できるとされており、住まい方や地域、設備の条件によっては年間で数万円規模の光熱費削減が期待できます。

*関連コラム「一軒家の光熱費はいくら?平均相場と高断熱住宅で節約する3つのコツ」

 

② 夏涼しく冬暖かい、一年中快適な住まい

室温が安定することで、季節に左右されない快適な住環境を実現し、家のどこにいても心地よく過ごせます。

 

③ ヒートショック対策

部屋ごとの温度差が小さくなることで、ヒートショックのリスクを抑えやすくなります。冬に寒くなりやすい浴室や脱衣所でも温度差が生じにくく、身体への負担をやわらげ、ご家族が安心して過ごせる住まいづくりにつながります。

*関連コラム「ヒートショックを予防する家づくりとは?断熱・気密・設計で温度差を減らす方法」

 

④ 結露・カビの発生を防ぎ、家の寿命を延ばす

断熱性能が低い家は、屋外と室内の温度差によって結露が発生しやすくなります。壁の内部でも結露が起こることがあり、カビの発生や構造材の腐食につながる場合があります。高断熱住宅はこうした結露を抑えやすく、建物の耐久性を保ちやすくする効果が期待できます。

 

⑤ 防音性能が高い

断熱材による壁の厚さや高い気密性により、外部の騒音が伝わりにくく、室内の音漏れも抑えられます。静かで落ち着いた空間が、家族の時間をより充実させてくれます。

 

勾配天井とハイサイドライトを設けた平屋のリビング。庭に面した大開口から光が広がるワンフロア空間

高気密・高断熱住宅のデメリットと対策

多くのメリットがある一方で、性能の高さゆえのデメリットや注意点もあります。しかし、適切な対策を講じることで十分に解決できます。

 

初期コストが上がる

高性能な断熱材や高い施工技術が必要なため、建築費は高くなる傾向があります。ただし、補助金や光熱費の削減によって、長期的には生涯コストを抑えやすく、トータルで見た経済的なメリットも期待できます。

 

乾燥しやすい

気密性が高いと湿度が下がりやすいため、乾燥しやすくなります。これは第一種換気や加湿器を併用することで改善できます。

 

施工精度で性能が左右される

気密・断熱性能を最大限に発揮するには、高い施工技術が不可欠です。わずかなすき間や施工の甘さが性能低下の原因となるためです。特に気密性能は現場で測定しなければ計測できないため、全棟で気密測定を実施している住宅会社を選ぶことが大切です。

*関連コラム「高気密住宅とは?メリット・デメリットと後悔しないポイントを解説」

 

一枚板のテーブルと石貼りの床が落ち着いた雰囲気を演出する空間

性能を見極める3つの指標

住宅性能は、次の指標で比較することができます。

 

断熱等級6・7とUA値

断熱等級は国が定める住宅性能表示制度に基づく指標で、断熱等級6以上が高断熱住宅の目安とされています。UA値(外皮平均熱貫流率)で評価され、数値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。地域ごとに基準は異なり、たとえば茨城県の多くの地域(6地域)で断熱等級6を満たすには、UA値0.46以下が目安となります。

*関連コラム「断熱性能の等級基準とは?新設された断熱等級6・7やHEAT20との関係をわかりやすく解説」

 

C値の目安と気密測定の重要性

C値は住宅のすき間面積を表す気密性能の指標で、数値が小さいほど気密性が高いことを示します。高気密住宅では1.0cm²/m²以下が目安とされますが、理想は0.5cm²/m²以下です。ちなみに、アヤプラスハウスの直近1年間の平均値は「0.1441cm²/m²」と、国内でも高い水準を実現しています。気密測定の実測データを開示している会社ほど、施工精度や性能の高い家づくりへの意識が高く、信頼性が高いといえるでしょう。

*関連コラム「C値とは?気密性能の重要性と目安について分かりやすく紹介します」

 

HEAT20 G2・G3と断熱等級の関係性

「HEAT20」は、「一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」が提唱する断熱性能基準です。断熱等級が省エネ性能を重視するのに対し、HEAT20は住む人の健康と快適さも重視している点が特徴です。省エネ性能だけでなく、冬の室内の最低体感温度の目安などを地域区分ごとに示しています。

G1・G2・G3の3段階があり、G2は等級6、G3は等級7に相当しますが、断熱等級と比べてより踏み込んだ性能指標として注目されています。

 

高窓と大開口の掃き出し窓を備えたリビング。樹脂サッシで断熱性を高めた明るい室内

性能を支える3つの要素|断熱材・窓・換気システム

住宅性能を高めるために必要な、断熱材・窓・換気システムの選び方や設計のポイントをまとめました。

 

断熱材の種類と選び方

断熱材はそれぞれに特徴が異なるため、地域特性やコスト、工法に適した選定が重要です。なお、アヤプラスハウスでは、高い断熱性能を長期にわたり維持しやすいとされるフェノールフォーム断熱材を採用しています。

種類主な材質特徴
無機繊維系グラスウール
ロックウール
鉱物を原料とした断熱材。低コストで断熱・耐火・防音性に優れている。
木質繊維系セルロースファイバー古紙などをリサイクルした自然素材。細かい繊維ですき間をしっかり埋められる。調湿性が高く結露に強い。
発泡プラスチック系ポリスチレンフォーム
ウレタンフォーム
フェノールフォーム
プラスチックを発泡させた断熱材。高い断熱性能が特徴で、湿気に強い。吹付タイプは高気密施工に適している。

 

窓の断熱性能を高める

住宅の熱損失の約50%は窓からといわれています。樹脂サッシやトリプルガラスを採用することで、断熱性能を向上させることができます。

 

換気システム(第一種・第三種)の違い

気密性の高い家は空気がこもりやすいため、24時間換気システムの設置が義務付けられています。

第一種換気は給気・排気ともに機械で計画的に換気を行う方式で、高気密・高断熱住宅に適しています。一方、第三種換気は給気を自然換気、排気を機械換気で行う方式です。ニオイや湿度を排出しやすく、コストも抑えやすい反面、外気の影響を受けやすい特徴があります。

 

高気密・高断熱住宅のリビングダイニング。勾配天井と高窓から自然光が差し込む明るい空間

 

高気密・高断熱住宅と「平屋」の組み合わせ

平屋はワンフロア構造のため気密・断熱の施工範囲がシンプルにまとまりやすく、設計の工夫次第で高い省エネ性能を発揮しやすい住まいです。間取りや動線の計画によっては、さらに快適な家を実現することができます。

 

ワンフロア構造で空気が循環しやすい

2階がないため上下階の温度ムラが生じにくく、空気が家全体に行き渡りやすい特性があります。部屋を細かく区切らない、廊下を減らして回遊動線を計画するなど、通気性を意識するとより空気が循環しやすくなり、家全体の室温を一定に保ちやすくなります。

 

「エアコン1台で快適な家」を実現しやすい

ワンフロア構造の平屋は、上下階の温度ムラが生じにくい点が特徴です。設計や断熱・気密性能によっては、少ない台数のエアコンで家全体をカバーしやすくなり、光熱費の節約にもつながります。なお、2階建て住宅でも断熱・気密性能を高めることで、同様に冷暖房効率を向上させることができます。

*関連コラム「平屋で快適に暮らすための失敗しない家づくり。「平屋は断熱が重要」と言われる理由とは?」

*関連コラム「エアコン1台で暮らせる平屋|高断熱な家づくりの仕組み」

*関連コラム「高断熱×平屋で叶える快適な暮らし|エアコン1台で暮らせる家づくりガイド」

 

リビングからウッドデッキへと視線が抜ける明るい室内。室内と屋外がつながる開放的な暮らしの空間

高性能住宅で活用できる補助金・優遇制度

高い省エネ性を備えた住宅は、補助金制度や税制優遇の対象となり、初期費用の負担を抑えながら長期的なコスト面でもメリットが得られます。

 

「みらいエコ住宅2026事業」補助金制度(最大110万円)

一定の省エネ基準を満たす住宅は、国の補助金制度の対象となります。なかでも、GX志向型住宅の場合は、最大110万円の補助を受けられます。なお、補助額や対象条件は地域区分・年度・予算の状況などによって異なるため、検討の際は最新の情報をご確認いただくことをおすすめします。

 

住宅ローン減税の優遇枠

高性能住宅は条件を満たすことで、住宅ローン減税の優遇対象となります。年末の住宅ローン残高に応じて、所得税・住民税から控除を受けることができます。

 

化粧梁と木目の天井が温かみを添える夜のリビングダイニング。間接照明が落ち着いた雰囲気を演出する空間

まとめ|性能は「見えない資産」— 長く快適に暮らすための投資

高気密・高断熱住宅は、快適・省エネ・健康を兼ね備えた住まいです。初期コストはかかりますが、光熱費の節約や暮らしの質の向上といった“長期的な価値”で考えると、将来を見据えた賢い投資といえるでしょう。

アヤプラスハウスでは、「一年中家のどこにいても快適に過ごせる住まい」を目指し、高気密・高断熱性能に効率の良い冷暖房と換気を組み合わせた、特許技術の「FB-6工法」を採用しています。高い水準の住宅性能による快適さを、ぜひ一度実際のモデルハウスでご体感ください!

この記事を書いた人

石川 武

Profile

二級建築士/代表取締役

建具職人の父のもとに生まれ、建築を身近に育つ。
自身が幼少期に小児喘息を患った経験から、室内の空気と温熱環境が暮らしに与える影響に着目。
独自工法「トリプルA」の開発を経て、現在は特許技術である「FB工法」を採用。
健やかに暮らせる住まいの形を、追い続けている。

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